受講生からの感想を許可をいただいてここにご紹介します。
それまでの普通――人と同じように、目立たず、我慢して――が苦しみのタネに
私は今までごく普通に生きてきました。その普通というのは、私が今まで身につけてきた普通です。
自分を主張せず周囲に足並みをそろえる。我慢・忍耐は美徳。それぞれが自分の役割の中で問題を最小限にとどめて、死ぬまでそれを全うする。という普通です。
でも、それを繰り返すうちに、自分で自覚せずとも苦しさが蓄積していたんだと思います。家族の中でも孤独を感じたり、生きることに虚しさを感じたり。さらに、自分に与えられた役割(母親・妻・娘)から逃げ出したくなったり……。
このままではマズイ!何かを変えなければ!!と焦りました。
自分を変えるために、習慣や環境を変える日々。「外を変えれば何かが変わるはず」
そこで――まず禁煙しました。良くない習慣が自分をダメにしている!禁煙できたら、爽やかな隣の奥さんみたいになれるかもしれない……という希望を持って。でも、服や髪の毛につく匂いはとれましたが、私は変わりませんでした。
次に、物を手放すことで新しい自分に変われるんじゃないか!?と思い断捨離をしました。でも、物を捨てて家の中は少しスッキリしたけど、私の心の中のモヤモヤの荷物はそのままでした。
次に、環境のせいだ!と思い、8年も勤めた職場を「居心地がいいので辞めます」といって退職しました。変化のない職場環境のせいにしたんです。でも、その後の再就職はうまくいかず、迷走し、さらに自己嫌悪に陥りました。
そうなんです。そのときは「いつも問題は自分の外で起こっていて、それをコントロールすれば何とかなる」と考えていたんだと思います。そんなことは無理なのに……。でも、それまでは本気でそう思っていたんです。
共依存的な思考、自分を愛する概念の欠如……。モヤモヤの原因は自分の中にあった
自分が共依存かどうかはわかりませんでした。それでも、心の中のモヤっとする存在に気づいてしまったので受講をはじめることにしました。
学んでいくと、まさしく私は共依存的思考で生きていました!
「あーそうか。だからか……」。今までのあらゆることが腑に落ちました。そして同時にショックでもありました。「みんなそうやって生きてると思っていたのに!何で誰も教えてくれなかったの!!」と。
でも、もしかしたら教わっていたにもかかわらず、自分の中に取り入れなかったのかもしれません。カチコチの硬い心がその教えを跳ね返してしまっていたのかもしれません。
素直に考えれば当たり前のこと――自分の人生は自分しか生きられないこと。誰より自分を愛することの大切さ――。悲しいことに、自分の中にその概念は全くなかったんです。
固まった心、押し込めてきた自分を知る恐怖。勇気を出して向き合えば、全部愛しい自分だと知った
学びを順番に進めていくにつれ、今まで入ってこなかった新しい概念が自分の中に入ってくるようでした。そしてそれが少しずつ根付いてきているのを感じています。その概念は心を柔らかくしないと根付かない、ということも実感しています。
心をほぐすためには、自分と向き合うことが必須でした。押さえつけてきた自分の本心を知るのは怖かったし、なかったことにして奥深くにしまい込んだ物と向き合うことにも恐怖を感じました。
でも、いざ始まると苦痛なだけではなく、自分の全部を受け入れてあげる癒しの時間にもなりました。受け入れにくい自分にも出会いますが、それも全部自分でした。
今までぼんやりとしていた自分の感情が見えてくると、怖いと思っていた自分自身は恐怖の対象ではなく、「本当にただただ自分を認めて欲しかっただけなんだ」ということに気がつきます。「周囲にばかり視線をむけて、自分を痛めつけていたんだな」ということにも。
そして自分を許すことを知ったとき、はじめて他人を許すことの意味が分かりました。すると、生きるのが少し楽になりました。今まで使ってきた「許す」と言葉の意味が変わったんです。
助けてくれる人がいる安心感。そのなかで変わってきた自分が確かにここにいる
今まで培ってきた習慣を変えるのは、なかなか大変なことです。でも、確実に変わっている実感があります。ここまでの変化は、自分ひとりでは無理でした。無理だったとき、得意の言い訳は瞬時にたくさん準備できますが(笑)
寄り添ってくれる人がいること。思いを共有できる人がいること。この安心感の中で学べること。このチャンスに出会えたことに感謝しています。
こうさん 女性 49歳 愛知県
リカバリーコーチからのメッセージ
第二期生のお1人目はこうさんです。初めてZoomの画面越しにお会いした時から、こうさんは変わりません。ちょっとにかむようなチャーミングな笑顔でニコニコこちらを見つめてくれます。リトリートでお会いしたこうさんは、元気があって親しみやすくて、生きることに一人悩まれていることなど、ただ彼女と接する人には到底想像もつかないでしょう。重要なのは、周りがどう自分を見るのかではなくて、自分が自分をどう見るのかだと思います。私はこうさんを誇りに思います。真っ直ぐ胡麻化さず、あるがままのその時の自分を認知した正直な方です。未来に続く時間をずーと幸せで生きていきましょうね。