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母が認知症になったというグリーフ(痛み、苦しみ)の体験談 前編

WHATリカバリーが行っているグリーフリカバリーワークショップを受けて下さった方が、その体験を手記としてお寄せくださったので、ご了承を得てここにご紹介します。

認知症になった母への伝えられなかった思いから来る私のグリーフとそのリカバリーについて話したいと思います。
母は80歳頃(私が40代半ば頃)に認知症が始まって、徐々に悪化し、85歳で亡くなりました。
グリーフリカバリーメソッドでは、相手が認知症になった場合には、認知症になる前と後に分けてグリーフリカバリーをやるということになっていまして、私もそれに従ってリカバリーをやりました。

まず母が認知症になる前で、元気で頭がはっきりしていた母に対する、私のグリーフのリカバリーをしました。
彼女との関係図(※1)を書いてみると、この時期の母に対しても伝え残した思いが色々自分の中にあることに気づいたので、それを以下のように言葉にして書き出しました。

まず、私は彼女を大変頼りにしていてよく相談を持ちかけていたのですが、母の答えが気に入らないと、急に電話を切ったり一方的に会話を終えたりして、その度に母につらい思いをさせてきました。それをずっと申し訳なく思っていたのですが、一度も謝ったことがなかったので、それを謝りました。

それから、私が子どもの頃いじめにあって本当に落ち込んでいた時に、母は「そんなことは笑いとばしなさい」と言っていたのですが、私はとてもそうはできなくて、母のことをずっとうらめしく思っていました。でもそういう気持ちから自由になりたかったので、母を許すことにしました。

そして何よりも、母が一人っ子の私を生きがいにして生きてくれていたことを私はよくわかっていて誇らしく思い感謝もしていたし、私も母のことが大好きだったのですが、それを母に伝えたことがなかったので、その思いを書きました。
これらをグリーフリカバリーレター(※2)にまとめて、パートナーの前で読むことで、認知症前の母に対する私のグリーフに「さよなら」を言うことができました。

──この「大切な人が認知症、アルツハイマー、うつ病になった悲しみやつらさを完結させるワークショップ」を10月に開催します。詳しくは当ホームページの「イベント情報」をご覧ください。

※1関係図:グリーフが生じている相手との出会いから現在までの関係における、できごとと自分の感情を図式化したもの。ワークショップ内で作成します。

※2グリーフリカバリーレター:グリーフが生じている相手への、伝えられなかった思いを、手紙にまとめたもの。ワークショップ内で作成し、実際の相手ではなく、ワークショップ内で組んだパートナーの前で読みあげ聞いてもらいます。

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