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こんな時、喪失の悲しみを自分のなかに刻んでしまう

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グリーフ、これはつまり何かを失ったことによって生まれる複雑な感情による苦しみの状態ですが、気がつかない間にも心のなかに刻み込まれていて、ふとした瞬間に自分の行動に影響を与えたり、うつ病とよく似た症状を発症したりします。

よく5月はうつ病になりやすい、あるいは症状が発症しやすい時期だと言われていますが、ちょうどこの直前の3~4月の時期はグリーフを生み出すような体験をしやすく、そのグリーフの影響が5月にあらわれるからだと考えられます。

具体的にどのような体験かと言うと、
・結婚
・卒業
・引退・退職
・入社、入学
・会社組織内での移動
・引っ越し
・子育ての終了
などが挙げられます。

日本でもう少しずつ広まってきているグリーフケアというものがあり、これは死別による悲しみが主な対象とされていますが、それだけではありません。
グリーフは一見悲しいこととは思えない体験からももたらされます。
グリーフとは、それまで慣れ親しんだ行動パターンが変化したり終わったりしたことで引き起こされる矛盾した感覚のことなのです。

例えば結婚ですが、愛する伴侶と家庭を築くという充実と幸せ、同時に、それまでの自由な生活を失う不自由ということを経験します。
「充実」と「不自由」──この矛盾した感覚がグリーフとなり、いわゆるマリッジブルーのような感覚に悩まされたり、大切なはずの伴侶にひどい言葉を口にしてしまったりという自分でも不思議に思うような行動をとってしまうのです。

卒業や引退、そこから次のステップへと進む入社や入学は、それぞれの学びと生活パターンの「終わり」と「はじまり」という矛盾を抱えています。
会社組織での移動や引越しでは、「親しんできた居場所や人間関係の喪失」と「新しい居場所と人間関係の入手」という矛盾、子育てに終了を迎えた時は「親である責任からの開放感や達成感」と「1つのアイデンティティの喪失感」という矛盾を含んでいます。

自分の中に生まれてしまったグリーフからのリカバリー法は、このブログでおいおいお話ししていきますし、それをまとめた書籍やオンラインセッションの準備も進めています。
それらの情報も随時公開していきますので、またぜひこのブログにお立ち寄りください。

PHOTO/acworks(写真AC)

  1. ナギ

    グリーフケアと似ていますが、グリーフリカバリーは、死別の悲しみに限らず、範囲が広いのですね。
    「グリーフは一見悲しいこととは思えない体験からももたらされます」
    このひとことにハッとしました。心当たりがあります。
    もちろん肉親との死別などは、大打撃だったと十分に自覚していますが、その他にも大小さまざまなグリーフが人生に蓄積してきたと思います。
    具体例は、一見、悲しみとは無縁の出来事のように見えますね。
    グリーフのリカバリー法が存在するとは知りませんでした。ぜひ知りたいです。

  2. 747

    グリーフというと、「悲しいこと」ばかりと思っていました。
    その他にも、思ってもみなかったことが、悲しみの原因になっているんですね。
    気づきませんでした。ありがとうございます。
    その他にも、いろいろと知りたいです。

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